第12章 嫌な予感
ジャーファルSIDE
「それよりピスティ。あなたに聞きたいことがあります。」
「・・・セリシアを見つけた場所ですか?」
「そうです。」
どうして魔力切れになったのかも知りたいけれど、おそらくそれはピスティは知らないだろう。
もし知っていたのなら、現場に居合わせたことになるけれど・・・。
居合わせたならそんなことにならないようにするはずだ。
「どこで魔力切れを起こしていたんですか?」
「・・・海の近くです。」
「・・・海?」
貿易の関係で船はいたと思うが、他に何かあっただろうか。
・・・まさかキユノ王国が関係しているとか?
でも魔力切れを起こした理由がつかめない。
「うん。前に海賊が来た場所があったでしょ??あの近くだよ。」
・・・そういえばそんなこともありましたね。
ですがあの辺りはまだ兵を置いていたはずでは・・・。
いや、先週ひかせたからもうあそこには誰もいないのか?
・・・貿易船の関係でそっち側には人も多い。
でも海賊の出たあそこのあたりは誰もいない。
それは彼女もしっているはずだ。
・・・本当に一人になりたかったのでしょうか?
「気づいた時にはもう倒れてて・・・。魔力切れを起こして意識なんてなくて、急いで鳥さんの背中に乗せて運んだんだけど・・・。」
ピスティは今にも泣きそうだった。