第12章 嫌な予感
ジャーファルSIDE
「は?」
シャルルカンのところへ行ったところ、彼女の姿は見れなかった。
そこでシャルルカンに聞いてみたのだが。
「だからてっきりジャーファルさんのところにいるのかと思ってたんですけど。」
そう。
つまり彼女はここにきていなかった。
話を聞けば、今日はまだ一度も会っていないらしい。
「まだ寝てたりして。」
「まあ可能性は全くないわけではありませんけど・・・。」
それでも朝が強い彼女だ。
どうもそんな気がしなかった。
「わかりました。とりあえず部屋に行ってみます。そのあとで仕事を手伝ってもらいたいので、もしここに来たらそう伝えてください。」
「わかりました。」
・・・どういうわけか、嫌な予感しかしなかった。
珍しいことではあるが、今までに全くなかったわけではない。
それなのに、なぜ今回は嫌な予感がするのだろうか・・・。
足早にシャルルカンのもとを去り、セリシアの部屋へ向かう。
ただ寝てるだけ、そう信じて。