第6章 迷いと決意
セリシアSIDE
『デアルは、セリシアを本気で連れて帰りたいわけじゃないよ。君がそれを望むのなら言うべきかなって思っただけだと思うよ。』
「そ・・・?んー、でも・・・この国には、いられそうにないと思って。」
『・・・なんで?』
シロナに、昨日あった出来事を話した。
振られたこと、副政務官を免除されたこと。
ちょっと泣きそうだったけど、昨日泣いたせいか、泣かずに済んだ。
『・・・ふーん・・・。』
「だから、キユノ王国に帰ろうかなーって。」
それが、一番いい気がするんだ。
『ウィリランデの王妃の件は、いいの?』
「えっ!?知ってんの!?」
『うん。』
なんか、あっさりと肯定されてやりきれない気分・・・。