第6章 迷いと決意
セリシアSIDE
何もする気にはなれなかったけど、さすがにそろそろ起きたほうがいいよね。
正直動くのすらめんどくさいけど、ベッドを出て着替える。
・・・この後、どうしようかな。
もちろん、この後っていうのは今じゃない。
この先、何年という日を、どうやって生きていくか・・・だ。
「・・・シンドリアには、もういられないよね・・・。」
誰かに問うわけでもなく、つぶやく。
もしかしたら、自分に言ったのかもしれない。
現状を、言葉にして整理しようと・・・したのかな。
『・・・何かあった?』
急にふっと現れた気配。
声からも、シロナだと容易に想像できた。
「・・・ふられちゃった。」
思った以上に簡単に口にできた。
シロナは妖精だから・・・なのかな?
『そっか・・・。』
シロナが妖精でよかった。