第10章 奔放な我慢
「だが、洗濯くらいなら、
俺もリヴァイも自分でするぞ?」
「……そうか。
そっちの世界には洗濯機なんてないもんね……」
「せんたっき?
それもまた凄い道具なのか?」
新しい言葉が出て来る度に、
嬉しそうな顔をするエルヴィンを見ると
思わず頬が緩む。
「そうだね。
初めて見るんなら、結構面白く感じるかも。
明日洗濯機を回すときは、
エルヴィンのこと呼ぶね。」
「……回す?」
「そう。回す。
口頭で説明するの苦手だから、
明日の楽しみにとっておいて。」
そう言ってエルヴィンに目を向けると、
輝いた瞳のまま頷かれ、再び笑みが零れた。