第62章 現状と見解と想像を絶する状況と
ハンジとモブリットは
薄暗い廊下を並んで歩いていたが、
モブリットは突然足を止める。
「………分隊長。」
「なに?」
ハンジが振り返ってモブリットを見ると
モブリットの表情は固く、少し強張っていた。
「想像を絶するこの状況に戸惑ってる?」
ハンジはモブリットの肩の力を抜こうと
優しく声を掛ける。
「……いや、勿論タイムスリップという、
信じられないような現象が起きたことにも
戸惑ってはいるんですけど……」
「それよりもっと気になることがあった。
って顔だね。」
ハンジがそう言って
モブリットの顔を覗き込むと、
モブリットは目を丸くした。