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君と鼓動が重なる時【進撃の巨人】

第61章 目覚めた先に



ふとエルヴィンに視線を向けると、
見覚えのある服を身に纏っていることに気付き、
小さく身体が震えた。



まさか………


いや、でもそんな筈はない。

あの日の夜は、
綺麗な星空が眺める程の晴天だった。

あんな快晴の空の元、
雷が落ちるなんて考えられない。


それでも、今の状況だけを
頭で整理してみる限り、
この様子は
その“まさか”の状況だった。



「……エルヴィン、もしかしてここって……」


「そうだ。
凛、君は俺たちのいた世界に
タイムスリップしたようだ。」



エルヴィンの言葉が頭の中で木霊する。


冷静に考えようとするが、上手く頭が働かない。





「おい、ゆっくり呼吸しろ。」

リヴァイに手を握られて、言葉通り、
大きく深呼吸を繰り返す。


しばらくすると酸素がようやく頭に
回ってきたようで、
少し鼓動が落ち着いたのが感じ取れた。



「取り敢えず、今の時点で
分かっていることだけ説明する。」


エルヴィンはそう言って
凛が横たわるベッドの前の椅子に
腰かけると、話しを始めた。


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