第61章 目覚めた先に
「そうだな……
替わったのは眼鏡だけじゃないかも知れない。」
範司がそう言い終わったと同時に、
部屋のドアが勢いよく開いた。
「凛!!」
聞き慣れた声がして、ドアの方に目を向ける。
「リヴァイってそんな感情が
昂った声が出るんだね。」
範司のニヤけた声を聞きながら、
範司の頭を勢いよく小突いた後に近付いてきた、
リヴァイを見つめた。
「……リヴァイ、ごめん。
なんかよく分かってないんだけど……」
「そうだろうな。俺たちも未だに
理解しかねていることが多い。
それよりお前、身体は大丈夫なのか?」
リヴァイの声からは焦りが窺える。
「大丈夫。
まだちょっとボーっとしてるけど、
寝すぎただけみたいな感じもするし。」
リヴァイを安心させるように笑いかけると、
安堵したようなため息が額をかすめた。