第60章 鼓動が重なる感覚は
「……エルヴィンらしい言い分だね。」
それだけ言って立ち上がり、ふすまを開ける。
まだ二人と一緒に居たい気持ちは山々だが、
今日は明日に備えて、
二人を早く休ませた方がいいだろう。
「エルヴィン、リヴァイ、おやす」
「おい、お前どこで寝るつもりだ?」
就寝前の挨拶をリヴァイに遮られ、
頭の中を疑問符が飛び交う中、
エルヴィンが既に敷かれてある布団を
軽く叩いた。
「今日君はここで寝るんだろう?」
「………へ?」
気の抜けた声が出ると同時に、
自然とふすまから手が離れる。