第59章 夜空に咲く、大輪の花
二人の身体が小さくビクついたのを確認した後、
そっとリヴァイの表情を盗み見る。
これは完全に感動してる顔だな……
私が顔を覗き込んでいることにも気付かない程に
リヴァイは花火を見入っていた。
エルヴィンに視線を移すと、
碧い瞳に花火の煌めきが映っているのが見える。
その様子がとても奥床しくて、
自然と目を奪われた。
「火薬が爆発した時に飛び散る、
火の粉の色や形を楽しむ………
確かに間違いではないな。」
エルヴィンは凛が以前口にした
花火の説明文を呟き、小さく笑う。
「……そう言えば私、かなり夢の無い
花火の説明をしたことがあったね……」
エルヴィンに釣られて口元が緩んだ。