第59章 夜空に咲く、大輪の花
「あ!!あの時のねぇちゃんじゃねぇか!!!」
輪投げの屋台に着いてすぐ、
屋台を切り盛りしているおじさんに
驚愕したような声を上げられる。
「……ん?……あ!
ズルしてた射的のおじさん!!」
「おい!今はしてねぇ!!」
すかさず突っ込まれながら、
頭から輝きを放つおじさんを見入った。
“今は”と言っている時点で、
ズルしていた時があったことを認めているが、
あの時も姑息な手段を使って稼いでいたことを
簡単に暴露してしまったくらいだから、
きっと根は正直者なんだろう。
それにしても、エルヴィンに射的で
相当痛めつけられても尚、
次は輪投げに手を出すとは………
このおじさんのメンタルは相当強そうだ。