第8章 “たまる”
そうなると、
止めに入ってくれたエルヴィンは
私がそんな尻軽な女だとは
思っていないんだろう。
……当たり前か。
まだ出会って二日目だ。
出来ることなら、
自分がそんな女だという事は
エルヴィンに知られたくない。
あんなに心の優しい人が、
私がただ流されるだけの女だと知ったら
どれだけ幻滅するんだろう。
エルヴィンを落胆させたくない。
……そうは言っても、
これからしばらく生活を共にすることを考えると
いつかリヴァイに軽く誘われ、
身体を許し、それを知られる。
なんて方式がすぐ頭に浮かんだ。