第57章 迫るタイムリミット、託された決断
「……リヴァイ?」
「お前も賭け事が好きだな……
分かった。それでいい。」
呼びかけと殆ど同時に、
呆れたような声で言われて、
机の下で小さくガッツポーズをする。
これで私がこの賭けに勝てば、
リヴァイと対等な立場に立てる……!
いつも何に関してもやられっぱなしだから、
お願い事は慎重に決めよう……
まだ勝ってもいないのに、
頭の中で何をしてもらうか考えていると
エルヴィンが風呂から出て来た。
私とリヴァイの方に向いていた扇風機を、
エルヴィンの方へ向ける。
「ありがとう。」
そう言って微笑んだエルヴィンの髪は、
まだ少し湿っていた。