第54章 安息の時間
「…………凛。」
名前を呼ぶ声と、
柔らかく髪を撫でられる感触がして、
ゆっくり目を開ける。
リヴァイの逞しい胸板に
顔を伏せていたようで、
顔を上げて、リヴァイに視線を向けた。
「……んぁ、
………あれ、寝てた?」
声が出にくく、
口の中が少し乾燥していることに気付く。
「髪を乾かし始めて、
一分も経たないうちに寝ていたが。」
「……気持ち良かったからなぁ。」
リヴァイの胸に視線を向けると、
そっと髪を撫でられ、
再びリヴァイに視線を戻した。
「よくこんな硬い枕で寝られるな。」
リヴァイはフッと息を漏らすと、
ベッドへ横になる。