第51章 次の目的地への準備
「……ねぇ。やっぱり苦手なの?
苦手なら借りないからいいよ。」
「苦手じゃねぇっつってんだろ。」
即答の仕方が、
動揺を隠しているようにも感じられて、
思わず頬が緩む。
もしかしたら、
リヴァイの弱点はこれかもしれない。
別にリヴァイの弱みを握りたい訳ではないけど、
いつも私だけが弱点や欠点ばかりを
見せているから、
たまにはリヴァイの弱い部分も
見てみたかった。
「苦手じゃないなら借りるよ?
大きい画面で観れるから、
迫力あるだろうね……」
もう一度確認も込めて声を掛けるが、
「……勝手にしろ。」
と、一言だけ言われ
目的地での楽しみが、また一つ増えた気がした。