第48章 守りたい、
「これは同意の上での行為か?
電車の中で尻を撫でまわしてもいい、
という許可をこいつから得てしていたのか?」
当たり前ですが、そんな訳ないですよ。
と心の中で返答しつつ、痴漢を盗み見ると、
相当青褪めた表情をしていて
こっちにまで緊張感と絶望感が伝わった。
「おい、答えろ。」
「……す、すいませんでした……」
威圧感のある声に圧し負け、痴漢はすぐに謝る。
こんなにアッサリ罪を認める痴漢に
出くわしたことがないから少し面喰ったが、
リヴァイの鋭い三白眼に睨まれた状態で
嘘を吐くなんて考えは浮かばなかったのだろう。