第47章 お弁当と目的地
火口君の迎えが来て、
玄関までエルヴィンを見送る。
「結局何処へ行くかは教えてくれないのか?」
エルヴィンに不満気な表情で問いかけられ、
「私もまだ何処に行くか聞いてないからね。」
そう言いながら
エルヴィンにお弁当を渡す。
「今日はリヴァイが
お弁当作ってくれたんだよ。」
几帳面に手ぬぐいで包まれたお弁当は、
それだけで美味しそうにも見えてくるから
不思議だ。
「…なるほど。
何処に行くか、少し予測出来る気がするな。」
お弁当を受け取ったエルヴィンは
少し頬を緩める。
「……え、何でこのタイミングで?」
「リヴァイは分かり易いからな。」
エルヴィンは
朝食の時にも言っていた言葉を溢すと
凛の頭を軽く撫で、玄関を後にした。