第6章 三白眼の興味
「……何か部屋に問題がありましたか……?」
さっきから彼が言いかけている言葉が気になり、
小声でエルヴィンに問いかける。
「……いや。
問題はない。ただ、彼は」
「おい、掃除道具を貸せ。」
エルヴィンの声を遮った彼の一言で、
玄関の輝きの理由を察した。
「も、もしかして、
掃除してくれたのって……」
「……勝手な行動をとってすまない……
彼は極度の潔癖症でね。
居ても立っても居られなくなったようだ。」
言われてみれば、この家に越して来てから
まだ一度も掃除はしていない。
昨日の段階では、
“今日はゆっくりして、明日すればいいや”
くらいにしか考えていなかった。
だが、エルヴィン達が
タイムスリップしてきたことで、
そんなことはすっかり忘れていた。