第45章 卑猥と卑猥の組み合わせ
「いっ…、痛っ!
それ、力入れ過ぎじゃない?!」
「入れてないよ。
君の肩が凝り過ぎなんじゃないのか?」
エルヴィンに肩を揉まれながら、
身体を捩じらせる。
マッサージも
器用に熟しそうな気がしていたけど、
どうやらそういう訳ではなさそうだ。
「いや、絶対エルヴィンの力が強いんだよ……」
「……君の反応を見ていると、
そんな気もしてくるな……」
エルヴィンは凛の顔を覗き込むと、
苦痛で歪んだ表情を見て吹き出した。
「笑いごとじゃないからね……
もしかしてわざと?」
「そんな訳ないだろう。
なんとなく自分にも出来る気がしていたんだが、
力加減が難しい。」
「なんとなく程度の気持ちで、
試してみないでよ。」
すかさずツッコミを入れると、
エルヴィンはまた楽しそうに笑った。