第6章 三白眼の興味
昼過ぎになって、
ようやく買い物を終わらせて家に戻り、
玄関に入ったところで、家の中の異変に気付く。
『あれ、床……
こんなにピカピカだったっけな……』
明らかに、家を出る前と様子が違う。
玄関脇の棚に鍵を置くと、
棚の上は木目が綺麗に見える状態まで
磨かれていた。
『エルヴィン、もしかして
掃除してくれてるの……?!』
申し訳ない気持ちになりつつ、
靴を脱いで室内へ上がった、その時。
「おい。お前がここの主か。」
という声と共に、鋭い三白眼と目が合った。
「……あ。
起きたんですか……?」
一瞬誰か分からなかった。
穏やかな寝顔とイメージが全然違う。
エルヴィンの言っていた
“無愛想で粗暴”という言葉が、
頭の中をぐるぐる回った。