第6章 三白眼の興味
「ずっと眠りっぱなしなのも不安だよね……
取り敢えず、私はちょっと
買い物に行ってくるから、
エルヴィンは留守番しててくれる?」
そう言った途端、
エルヴィンの表情が少し曇る。
「……だが、昨日会ったばかりの男に
留守を任せるのはどうなんだ?」
そういうことか……
でも、もうそんなことを
気にしてもらうような関係ではない気がする。
昨日だけで
すっかり打ち解けた気になっていた。
「エルヴィンのこと、信用してるから大丈夫。」
できるだけエルヴィンに安心してもらえるよう、
笑って見せる。
「それに、彼も起きた時に
エルヴィンが側に居ないと不安だと思うし。」
“彼”はまだ、タイムスリップして
ここに来たことを知らない。
もし起きた時に誰もいなければ、
どれだけ不安な気持ちになるのか
少し考えるだけでも胸が痛んだ。