第42章 甘い文字
「だ……、大丈夫?」
エルヴィンの背中を摩りながら、声を掛ける。
ちょっとしたパニック状態に陥って
目を丸くしているエルヴィンが可愛くて
苦しそうに咳き込んでいるにも拘らず、
どうしても頬が緩んだ。
「……か、かなり過激な飲み物だな……」
咳き込みつつも尚、
興味深そうにコーラを眺める姿が
また腹の捩れを誘った。
「凛……
俺を驚かすために、これを選んだのか?」
「……ごめん。
どうしても、これ飲んだ時の
エルヴィンのリアクションが
見てみたくて……」
笑いを堪えきれず、肩を震わせながら
エルヴィンを横目で見ると
乱暴に髪をくしゃくしゃと撫でられる。