第5章 知りたい世界
「この世界のこと……?」
「ああ。この世界には、
俺の居た世界には存在しない物が多くある。
それにすごく興味があるんだ。」
そう言ったエルヴィンの瞳が、
まるで少年の瞳の様に
キラキラと輝いているように見え、
自然と頬が緩む。
「分かった。
どうせ私も明日からやることなかったし、
一緒に外へ出てみようか?」
「いいのか?」
「もちろん。
……でも、まずはその格好を
どうにかしなきゃだね……」
「……これで外に出るのはまずいのか?」
エルヴィンの着ている団服を見ながら、
その服装でエルヴィンが街を歩く姿を想像する。
ただでさえ長身で美形なのに、
そんな恰好をしていたら
ますます注目の的だろう。