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君と鼓動が重なる時【進撃の巨人】

第39章 命を預かる仕事




エルヴィンは凛の肩に顔を伏せたまま
小さく息を吐く。

そして、凛の体温を全身で感じたくなり
強く腰を引き寄せた。



彼女の言動には、驚かされたり、
感動させられたり、心を救われたりと、
何かと助けられてばかりだ。


この世界へタイムスリップしてきたのは、
凛の生きる力を取り戻す為、
という話を聞いて、納得はしたものの
自分こそ彼女に力をもらっているように
思えていた。


この世界で穏やかに生活を送っていたとしても、
元の世界にいた自分が
冷酷かつ非情な指揮官であることに
変わりはない。

だが、
こうして凛を抱きしめている時だけは
そのことを忘れて、
ただの人間になれた気がした。

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