第40章 ●ずっと君だけを
「……エルヴィン。
そろそろ洗濯物干すから、離れていい?」
凛のか細い声が聞こえ、
抱きしめる力を少し緩める。
「ああ、すまない。つい夢中になった。」
「……抱きしめることに夢中になるの?」
小さく微笑む凛を見ると、
再び抱きしめたくなる。
「と言うより、君に夢中なんだよ。」
そう声を掛けた途端、
凛の頬は一瞬にして紅潮した。
簡単に表情に心の変化が表れる様子が
面白く、可愛くもあり、目が離せなくなる。
「そんな顔をされると、
色々期待してしまうんだが。」
「……エルヴィンがそんな恥ずかしいこと、
サラッと言うからでしょ……」
「正直に言っただけだよ。」
我慢しきれず、凛の頬に指を滑らせた。
指先がすぐに熱を帯び、
いとも簡単に身体が疼き始める。