第39章 命を預かる仕事
「……エルヴィン。さっきから何してるの?」
洗濯機から、洗濯物を取り出している最中、
背後からの強い視線を感じ、
エルヴィンに問いかける。
「いや、凛は何か身体を使う仕事を
していたのかな、と思ってね。」
「え、何で?」
予想外の発言に、呆気にとられた声で聞き返す。
「女性の割に、背筋が発達しているから。
何か荷物を持つような仕事をしていたのか?」
そっと背筋を指で撫でられ、
反射的に身体がビクついた。
「……多分、子どもを
抱っこしてたからだと思う。」
「子ども?」
「エルヴィンたちの世界では
どう言うのかな……」
幼稚園、保育園、なんて場所が
二人の世界にあるのか分からず
頭の中で説明文を考える。