第39章 命を預かる仕事
「なんだ。
今日は朝から楽しそうじゃないか。」
ニヤニヤしながら顔を覗き込まれ、
反射的に目を逸らす。
「……そりゃ、ここ最近ずっと一人で
淋しかったからね。」
正直に答えると、勢いよく引き寄せられ、
エルヴィンの胸の中にすっぽり納まった。
「……俺も淋しかった。」
囁くような弱々しい声を耳元で聞きながら、
そっとエルヴィンの背中に手を回す。
「だから、今日は凛が嫌になるくらい
相手をするつもりだが、問題ないか?」
「それはこっちのセリフだけど。」
即答した直後、エルヴィンの楽しそうな
笑い声が聞こえ、
安心感で気分が落ち着いた。