第37章 恩返しと覚悟の時間
御食がこの世界で、再び私にとって
信用できる相手になれば、
それは私が生きる意味に繋がると思って
エルヴィンは行動してくれたように感じていた。
だから、
〈君の一番近くで、
君の幸せを探したいと思ってる〉
というエルヴィンの発言の意味は理解できる。
私を想ってくれているからこそ、
元いた世界には連れて行けない。
だけど私には幸せになって欲しい。
その為に、私の一番信頼できる人物になって、
私の根本にある、
強く頑固な人間不信を改善したい。
そう思ってくれていたのだろう。
エルヴィンもリヴァイも
私のことを想って行動してくれていることは
すごくよく伝わる。
私も二人の想いに答えて、
生きるためのこれからを考えるべきなんだろう。
まだ二人と離れられる覚悟は出来ていないけど
このまま二人との生活を
続けるうちに、私は立ち直れる。
そんな確信に近い思いが芽生え始めていた。