第37章 恩返しと覚悟の時間
「この一週間は、リハビリみたいなもんだよ。
二人と離れて過ごすことに
少しずつ慣れていかなきゃ、
いざ二人が居なくなった時、
凛、孤独死しちゃうよ?」
範司が冗談めかして言った言葉でさえ、
納得してしまいそうになる。
確かに、二人に依存しているままで、
再び独りになった時のことを考えると
孤独死だって無理な話じゃないくらい、
リアルに想像できた。
“二人がいなくなった世界でも、
ちゃんと頑張ろうと思ってるから”
と、宣言したものの、
今はまだそんな自信はない。
「範司の言う通りだね……
そろそろ覚悟し始めなきゃダメだ。」
「まぁ、凛が二人の世界に
付いて行くなら別だけど。」
範司が平然と言い放った一言に、目を丸くする。