第35章 恋人候補の説教
返答する気配がないので、再び口を開く。
「それは凛に関係ないことじゃないのか?
泥酔状態だったとしても、
君が自分の部屋に女性を入れ、
最後まで及ばなかったとしても、
身体を合わせた現場を凛に目撃された。
それは全部君に非がある。
そんな言い訳をしたところで、
凛にどうしろと?
不可抗力だったから仕方なかった
と、君は凛に許しを請うのか?」
ミケに説教した記憶など殆どないから、
こんな風に項垂れて話を聞く御食を見ていると、
何だか不思議な気分になる。
「……全部お前の言う通りだ……
返す言葉もないよ。」
かなり落ち込んだ表情を浮かべる御食を見て、
少し言いすぎたかも知れないな……
と、小さく息を吐いた。