第35章 恋人候補の説教
「……泥酔状態の時、
女を抱いているところを目撃された……」
御食は、フッと息を吐けば、
吹き飛とんで行きそうな程の
弱々しい声で言った。
「泥酔状態で女性を抱けたのか?」
「いや。未遂だ。
むしろ、凛に目撃されていたことも、
その抱きかけた女から聞いて知った。」
意図して女性を部屋に入れたわけでは
なさそうだな……
こっちのミケも、
酒にあまり強くないのかも知れない。
それでも、恋人として
あるまじき行為だということに
違いはないだろう。
「だが、凛にどう言い訳するつもりだ。
泥酔状態だったから仕方なかった、
本当は最後までしてない。
そう言い訳するのか?」