第32章 続く不本意
「二人とも夢中で遊んでたから、
気付いてないだろうけど
外から見えないところに、
結構砂入ってると思うよ?」
砂浜でリヴァイと
無駄にクオリティの高い城を作ったり、
その間にビーチパラソルの下で
うたた寝をしていたエルヴィンを
砂に埋めたりしていたので、
きっと海パンの中は砂だらけだろう。
「本当だな。」
「……そんなとこで捲ったら、
また人が集まりそうだからやめて。」
海パンを少し捲ってみるエルヴィンの
背中を押し、シャワールームへ押し込む。
「10分後くらいに、
そこの海の家近くで待ち合わせね。」
エルヴィンに使い方を
教えたばかりの小銭を渡すと、
ゆっくり扉を閉めた。