第30章 求めているのは一つの作用
「……二人とも、この世界の人じゃないのに、
そんなこと言っていいの……?
もう戻れる手段だって見つかってるのに……」
この問いで、私の本当に聞きたいことは
聞けるのだろうか。
それでも、この問い以外で
適切な問い方が見つからなかった。
ふと視線を上げると、
真剣な表情のままのリヴァイと目が合う。
「俺の気持ちは前言った通りだ。
お前を元いた世界へ連れて行く。」
その言葉を最初に聞いた時と同じように
自分の鼓動は早く刻まれ始めた。
「……いや、お前がそう望むなら、
お前を連れて行ける方法を
試してみたいと思ってる。」
連れて行ける方法を試す?
リヴァイには何か作戦があるのだろうか。