第30章 求めているのは一つの作用
「エルヴィン……
お前、言ってることとやってることが
全くの別物じゃねぇか……」
呆れたようなリヴァイの声が聞こえ、
自然と視線が声の方向へ向く。
リヴァイが正面に来たところで、
エルヴィンは口を開いた。
「すまない。お前と凛が
仲良くしているのを見ていたら、
言わずにはいられなくなった。」
「何で急に独占欲が湧くんだよ。
おい、お前も何か言え。
本当にエルヴィンの恋人になるのか?」
唐突にリヴァイに声を掛けられ、
小さく身体が跳ねた。
「い、いや、なんかまだ混乱してるんだけど。
なに、二人で何か
ドッキリ仕掛けてる感じかな?」
「君にはこれが冗談を言っているように
見えるのか?」
「現状から目を逸らすのを止めろ。」
二人から口々にこの状況を
肯定する発言をされることで、
再び身体が熱くなり、太陽の日差しが
それを後押しするように全身を焼く。
段々日光を浴びることすら
億劫になってきて、思わず下を向いた。