第30章 求めているのは一つの作用
「……で、今はどこにいるか
分かんないってこと?」
「いや、あそこにいる。」
リヴァイの指さす方向に視線を向けるが、
かなり沖の方まで来ているので、
人の顔まで確認できそうにない。
「……いや、全然分かんない。
リヴァイ本当に見えてるの?」
「あ?お前どんだけ目悪いんだ?
あんなでけぇ金髪、
見つからない筈がねぇだろ。」
……取り敢えず、リヴァイの目が
良すぎることはよく分かった。
自分も視力はいい方だと思っていたが、
電子機器で溢れたこの世界で、
リヴァイ程の視力を持つことは
無理だということなのだろう。
ここはリヴァイに頼るしかない。