第4章 正反対の相手
巨人について、ますます疑問が生じる。
血なのに蒸発して消える?
巨人というのは、大きな人間、
という訳ではないのか?
「リヴァイは相当戦った後に食われたからな……
まだ疲労が残っているんだろう。
……だが、彼をここで寝かせてもらっても
いいのか?」
「あ、はい。大丈夫です。」
それだけ答えると、エルヴィンは
小さく微笑んだ後、立ち上がる。
「ありがとう。
君のような心の優しい女性の元へ
タイムスリップ出来て良かったよ。」
“心の優しい女性”。
そんな言葉を掛けられたのは初めてだ。
恥ずかしげもなくサラッと
そんなことを言えるエルヴィンは、
結構女慣れしているのかも知れない。