第28章 視線の種類と初めての海水浴
「何笑ってんだ?」
「……いや、すごい似合ってると思って。」
逞しい身体に厳しい表情で水玉模様の浮き輪。
なんともミスマッチだが、
そこがまた可愛くも見えてしまう。
「こんなもんで水に浮かべるのか?」
「うん。大丈夫。
二人とも、水遊びとかもしたことない?」
リヴァイの問いに答えつつ、
二人に視線を向ける。
「水遊び……と言うより、
川で水浴び程度ならあるが、
これだけ深さがある場所で“泳ぐ”
という行為をしたことはないな。」
エルヴィンは浮き輪を嵌めようとしながら
答えてくれるが、
やっぱり浮き輪は嵌りそうにないようだ。