第26章 変わらない目的
「……やはりそうか。」
好古は、何かに納得したように頷き、
「お前たちをあの部屋へ招いたのは、
凛だ。」
と、明瞭な口調で言った。
「……凛が……?どういうことだ?」
「あの部屋は、
生を望む者と、死を望む者を繋げる。
昔からそう言い伝えられてきた。」
エルヴィンとリヴァイは口を閉ざし、
好古の話を静かに聞く。
「凛には小さい頃から、
“お化けが出るからあの部屋には入るな”
と、言い聞かせておったが、
実際はそうじゃない。
死にたい者があの部屋へ入ると、
強く生を求める者が使者として現れる、
と言われておったからだ。」
「……そうなると、
凛が死を意識した瞬間に、
生きたいと強く願った私たちが、
あの部屋へ飛ばされた、ということですか?」
エルヴィンは困惑した口調で問いかけた。