第22章 確かめる
正に5分後。
リヴァイは助手席のドアを開け、
何事もなかったかのようにシートへ座る。
「リヴァイ、大丈夫だった?!」
平然としているリヴァイの腕を掴むと、
「大丈夫だ。
手はそこに水道があったから洗ってきた。」
そう言って、
ゴツゴツした手を差し出される。
「いや、汚れの心配はしてないんだけど……」
手が汚れて洗った、という事は、
喧嘩には勝ったのだろう。
安堵のため息が漏れた。
「なんだ。
俺が喧嘩で負けるとでも思ったのか?」
「……さすがに人類最強が
負けるとは思わなかったけど
それでも相手が、
もし武器なんかを持ってたら……」
「ああ。ナイフなら持ってたな。」
サラッと言い放たれ、一瞬言葉を失う。