第22章 確かめる
「そうか。なら俺が確かめてくる。」
そう言って
シートベルトを外したリヴァイの腕を、
咄嗟に掴んだ。
「ま、待った!」
「……何だ。」
「いや、ここで降りたら、
多分喧嘩売られると思う。」
「だったら何だ。」
“だったら何だ”……?
問いの意味が理解できず、小首をかしげた。
「この世界の奴らは、
そんなに喧嘩が強いのか?」
「……いや、ちょっと喧嘩したこと
ないから分かんないんだけど……」
「ほう……
ならそれも確かめてくる。」
私の腕を振り払い、
ドアのロックを解除したリヴァイは、
すぐに車から降りた。