第21章 反省と真実と誘惑と
「……後の方が、感情は籠ってると思った。」
「なら、どっちの方がやりたくなった?」
相変わらず質問すら単刀直入。
少し沈黙を保って見るが、
リヴァイの視線に耐えきれず
「……最初の方。」
とだけ答える。
「なるほどな。」
一体何の目的で、
こんなことを聞いてきたんだろう。
……と言うか、あれだけ拒否しておきながら、
ちゃっかりキスされて
欲情しかけてしまった……
相変わらずの自分の性欲に嫌気が差す。
だけど、嫌気が差したところで、
この欲深さが更生する兆しは見られない。
今までは特に改心する必要性なんて
感じなかったが、この状況になった今、
共同生活を送っている二人に身体を許すことは、
常識的に考えて好ましくはないだろう。