第21章 反省と真実と誘惑と
柔らかい唇の感触を楽しめるような
落ち着いたキスは、
さっきのキスとは対照的で、
優しく、心地良く、無意識のうちに
リヴァイの腰に手を回してしまうような
そんなキスだった。
「……おい、お前はキスだけで
そんな状態になれるのか?」
悪戯っぽく笑うリヴァイの視線を受け、
呼吸を落ち着かせようと小さく深呼吸する。
「だってリヴァイ、
キスに強弱つけてくるから……
“キスは前戯”って言ってたリヴァイの
言葉の意味がよく分かったよ。」
皮肉めいた返答をしたにも関わらず、
リヴァイの表情は穏やかなままで、
自然と目を見つめた。
「お前はどっちのキスの方が、
感情が籠ってると思った?」
見つめ返された瞳は真剣で、
茶化されてる訳ではないことが伝わる。