第3章 逸脱した世界
「……という事は、俺は未来へ
“タイムスリップ”してきたのか?」
「……849年って言いましたよね?」
「ああ。849年だ。」
「……849年って、
どんなことがあった年なんですか?
というか、あなたはどこで
何をしていた人なんですか?」
脳内が混乱していていることもあり、
早口で問い詰めた。
「俺は調査兵団の団長をしている、
エルヴィン・スミスだ。
今日は壁外調査の為、壁外へ出ていた。」
調査兵団?団長?壁外調査?
聞き慣れない言葉が羅列され、
思わず首を傾げる。
849年に、そんなことをしていた国が
あったという事なのか。