第21章 反省と真実と誘惑と
まだ自分の身体には、
エルヴィンの体温が残っている気がした。
この余韻を大切にしたい。
エルヴィンに抱かれたことを、
確実なものとして憶えていたい。
自分がこんなことを考えることに
違和感を覚えたが、
“二度目”がないと知らされたから、
こんなことを思ったんだろう。
「……リヴァイ、やっぱダメだ……
昨日の今日で、リヴァイとは」
「お前は何でエルヴィンに
身体を許そうと思ったんだ?」
発言に被せる様に言われ、言葉を止める。
「あいつの身体が魅力的だったからか?」
「……いや、そういう訳じゃないけど……」
「欲求不満が爆発したのか?」
「そ、そうでもないです……」
リヴァイの質問の意図が分からないまま、
否定を繰り返す。