第19章 ●初体験
意識が飛ぶ直前、
エルヴィンの動きが止まり、
徐々に身体の感覚が戻ってくる。
「凛。すまない、少し苛めすぎた。」
柔らかく頬を撫でる、
エルヴィンの熱を帯びた手の感触が気持ちいい。
ゆっくり目を開けると、
心配そうなエルヴィンの顔が瞳に映り、
思わず表情が緩んだ。
「……ごめ、意識、飛びかけた……」
呂律が回りきらず、小さく深呼吸をする。
「……そうみたいだな。」
エルヴィンがそう言って小さく笑ったと同時に、
陰部の空洞が広がる感覚がして、
咄嗟にエルヴィンの腰を掴んだ。
「凛、俺はもう十分満足したから大丈夫だ。
取り敢えず、一旦抜いた方が」
「嫌。」
エルヴィンの提案を聞き終わる前に、棄却する。
「……だが、」
「エルヴィンがいくまで、
私は満足、できないっ。」
やっとハッキリ発言できるようになり、
それと同時に、腕の力も戻ってきた。
この一度のセックスだけで、
何度も絶頂を体感させてもらったけど、
一緒に気持ち良くなりたい、
その気持ちは最初から揺らがない。
「エルヴィン、お願い。
…もっと……、もっと、して……?」
エルヴィンの首に腕を回し、強く引き寄せた。