第19章 ●初体験
エルヴィンの唇は、
頬から耳裏までを優しくなぞり、
柔らかい唇の感触が次第に鼓動を速くする。
「……君の息遣いを聞くだけで、
かなり興奮するんだが。」
冗談めかした様子で発言するエルヴィンを
横目で見ると、ガラス球の様に澄んだ瞳が、
ゆっくりこっちを向く。
「……エルヴィンの目、すごい綺麗。」
心ともなく、エルヴィンの涙袋にそっと触れた。
「今はこの目も、この身体も、全部君のものだ。
好きに触れてくれ。」
その言葉だけで、下半身が疼き始める。
すごく魅力的な言葉だ。
涙袋に触れた手を、ゆっくり胸元まで滑らせた。