第17章 心を乱す存在
「エルヴィン。
せっかくだしやってみなよ。
そっちの世界でも銃はあるんでしょ?」
「ああ。」
エルヴィンはそれだけ言うと、
興味深げに銃を見る。
店主から400円と引き換えに、
コルク弾を6発受け取りエルヴィンに手渡した。
「凛、何を狙えばいい?」
エルヴィンが狙いを定めている姿は
かなり様になっていて、一瞬見惚れてしまう。
「うーん……
多分、この店の目玉はアレだろうね。」
私は携帯ゲームソフトの箱を指さし、
エルヴィンを横目で見る。
「でも、多分ああいうのは落ちないようにでき」
そう言いかけた次の瞬間、
私の指の先にあったゲームソフトの箱が
地面に落ちた。