第13章 他人の空似
「この話、イマイチ信憑性に欠けるんだよね。
この写真も、どこまで本当なのか
微妙なところだし。
何より、二人の言っていた話と、
この“巨人伝説”には重なる部分が少なすぎる。」
「……確かに、そうみたいだね。」
私は冊子に目を通しながら返事をする。
巨人がいたということが信じられ、
語り伝えられてきたことは
読取れるが、それは“伝説”にすぎず、
実際にあった歴史だとは、どうも思い難かった。
「……やっぱり俺たちの居た世界は、
この世には存在しねぇってことか。」
リヴァイの声は、
どこか寂しそうにも聞こえる。