第13章 他人の空似
「で。昨日凛から電話をもらって
色々考えたんだけど。」
範司はそう言うと、小さな冊子を私に手渡す。
「世界各国で巨大な人骨が
発見されてるって話は、
ちょっと聞いたことがあったんだよね。」
冊子を開くと、
“巨人伝説”の文字が目に飛び込む。
そしてそこには、巨大な人骨を
発掘している写真が何枚も載っていた。
「・・・俺たちの歴史が
この世に存在する、という事か?」
「うーん。それは微妙。」
範司はエルヴィンの問いに即答すると、
机の前の回転椅子に腰かけ、
パソコンを起動した。