第11章 戦い続ける為に
「いや。
私は単純に、誰かに求められたい一心で
身体を許して来たから。
生きていることを実感するため、
なんて、しっかりした理由じゃない。」
「似たようなもんじゃねぇか。」
「……違うでしょ。」
眉間に皺を寄せたリヴァイの発言を否定する。
「リヴァイは戦ってるからこそ求める。
私は逃げてるのに、求められたい。
……全然似てないよ。」
口に出して言ってみて改めて思い知る。
……自分は逃げてばかりだ。
逃げてばかりなのにも拘らず、
誰かに必要とされたい。
自分は誰を必要としている訳でもないのに、
ただ、誰でもいいから人から求められたい。
そんな矛盾した気持ちに苛立ちながらも
その思いを変えることは出来ず、
それどころか自分の矛盾した行動は
悪化する一方だった。
そんな考え方しかできない自分だから、
もう人生を終わらせてもいいか、
なんてことも簡単に思い立ったんだと思う。